世の中何でもPOC(Point of care)です。POCとは日本語ではちゃんとしたものが無い気がしますが、要するにベッドサイドですぐに分かる検査と言うことを言いたいのではと思います。
離島ではしっかりした検査が出来ないし、島外に送るのに時間がかかるので、迅速キットは有用性が高いと考えます。
私が頻用していたのは帯状疱疹迅速キットのデルマクイックVZVです。このキットならば本物の帯状疱疹なら5分もかからず陽性に出ます。判断に迷う皮疹では積極的に使ったらいいのではないでしょうか。保険も通りますし。
また、尿中レジオネラ抗原もおすすめです。レジオネラで厄介なのはCT画像では普通の肺炎とはあまり見分けがつかないのですが、βラクタム系の抗生剤が効かないということでしょう。感度特異度の問題はありますが、治療方針が変わってくるので肺炎では積極的にレジオネラ抗原の検査はしておくべきでしょう。田舎ほど温泉施設はあると思いますし。
他に、PCT(プロカルシトニン)や(NT-pro)BNPもいいと思いました。CRPとかは若年だと上がりやすかったりしますが、PCTが陰性だと少しホッとしますよね。逆にPCTが高値だと本腰を入れた方がいいなと言う気持ちになります。BNPも呼吸苦がある人で心臓が原因なのかどうか早期に判断するのにいいのかなと考えています。