爪のトラブルは種子島で私が三年間診療していた間、特に多くの患者さんが抱えていた問題です。例えば、爪甲鉤弯症、爪白癬、巻き爪、爪下血腫などです。
現在の医療保険制度では、一般的な爪切りには点数が設定されておらず、爪白癬や爪甲鉤弯症など特定の診断名がつけられた場合に限り、爪甲除去手術に対して60点が認められます。このように保険点数が安いこともあり、多くの医師や、皮膚科や整形外科といった専門科目もこのような処置を避けがちです。また、田舎ではネイルサロンも少なく、爪の問題は十分に対処されていないのが現状です。多くの患者さんが医師の診察を受けることをためらっており、問題が解決されないままになっていることが多いです。
爪の診療を積極的に行うと、「何でも診てくれる良い医者」としての評判が高まります。実際、爪の治療に対しては、肺炎の治療以上に感謝されることが多いです。厚く硬くなった爪の処置は、看護師さんや非医療従事者では対応に難しく、医者が介入すべき状態も多いと私は考えています。「爪切り難民」で検索してみてください。